強い競走馬を育てる仕事をする厩務員

厩務員(きゅうむいん)とは、競馬で疾走する競走馬を育てるための施設で働く人のことです。
動物を飼育するための仕事はたくさんありますが、この厩務員という仕事はただ動物の健康を維持して長生きをさせるということではなく、特定の方向性に動物を育成していくというところに大きな特徴があります。

競走馬となる馬はまず生まれた牧場もしくは専門の競り市場から出品され、馬主となってくれるオーナーを探します。

馬主は個人や法人、組合や団体など様々ですがそれらから厩舎は預託を受けより強い競走馬となるような飼育をしていくことになります。

厩舎においては責任者となる調教師やそのアシスタントである調教助手がおり、基本的にそれらのスタッフが中心となり競走馬の育成計画を立てていきます。

厩務員は調教師たちとともに馬の飼養管理をしていくことになります。
厩務員といっても担当する業務はその人のスキルや経歴、所有資格などによって大きく異なりますが、馬房の清掃やエサの用意、馬体の洗浄といった雑用が基本です。

調教師の資格を持つ厩務員も数多くおり、経歴やそれまでどういった形で競走馬の育成に携わってきたかによって単頭する仕事の範囲が広がっていきます。

調教のための資格を有する厩務員のことを「調教厩務員」「持ち乗り厩務員」といった名称で区別することもあります。

厩務員になるためには競馬学校への入学が必要

厩務員として勤務をするためにはまず日本中央競馬会(JRA)の競馬学校で「競馬学校厩務員課程」というコースを受講しなければいけません。

課程は半年間となっており、入学要件は28歳未満です。
卒業をすることで厩務員資格を得ることができるので、そこからJRAのトレーニングセンターの採用試験を受け採用されることで実際の業務に従事していきいます。

JRAのトレーニングセンターは滋賀県の「栗東トレーニングセンター」もしくは茨城県の「美浦トレーニングセンター」の二箇所となっており、どちらかに所属をすることとなります。

地方競馬全国協会(NAR)からも厩務員を募集することもあるので、専門学校に通いながらどういったところから募集があるかという情報を集めていくことが重要です。

厩務員の給与体系はやや特殊で、日々の調教に関する給料の他に担当をした競走馬がレースで勝った場合に得られる進上金とに区別されます。

進上金とは優勝した場合に受け取る賞金を、競走馬育成に関わった人たちで分配するしくみのことで厩務員はだいたい5%を受け取れることとなっています。

厩務員の平均年収はJRA所属で約800万円となっており、そこに進上金が加わるのでかなり年収面では恵まれた仕事であると言えるでしょう。